10月20日(金)の夜、
AOYAMA Unlimited − 現代アーティストと過ごす夕べ – vol. 2: 田村友一郎 を開催しました。
田村さんは、展示場所付近の歴史やそこに住む人々について丹念にリサーチを行い、
様々なガジェットを並べたインスタレーションを創り出します。
ガジェットの一つ一つは一見無関係に見えるのですが、
田村さんのディレクションにしたがって繋げていくと、
ジグソーパズルのように最後に壮大なテーマが浮かび上がります。
パズルを解読しようと思考を巡らすところが、田村さんの作品の醍醐味でもあります。
今回のAOYAMA Unlimitedは、映像作品とトークで
田村さんの作品制作の極意を探る2時間となりました。
小山市立車屋美術館での個展をキュレーションした服部浩之さんがファシリテーターとなり、
田村さんの作品の魅力を紐解いていきます。
その魅力の一つが、ジグソーパズルのピースが次の展示に引き継がれるということ、
今回の大きなテーマである「栄光:グロリア」は、昨年の横浜美術館の展示から始まり、
日産アートアワード、小山市立車屋美術館、そしてオランダ・ライクスアカデミーへとつながっています。
それぞれの展示は、時間も場所も異なり、扱っているものも「都市と郊外」だったり「破壊と再生」だったりとバラバラなのに、共通のピースが隠れている、最高の知的ゲームではないでしょうか。
だから、田村さんの展示を一度観てしまうと、次も必ず行きたくなるのです。
この日の最後は、当日の朝編集したばかりという
オランダ・ライクスアカデミーでの映像作品を観せてくれました。
この映像にも、いろいろなピースが隠れているに違いありません。
正式版としてもう一度観ることができる日が来るのが今から楽しみです。
なお、今回も、参加していただいた皆さんには、
田村さんのサイン入りプログラムをお渡ししました。
田村さん、服部さん、そして参加していただいた皆さん、ありがとうございました。
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AOYAMA Unlimited − 現代アーティストと過ごす夕べ – vol. 2: 田村友一郎
2017年10月20日19:00-21:00
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〈プログラム〉
①作品上映
『アポロンの背中』2016年度愛知県美術館/愛知芸術文化センター委嘱作品、20分
『アポロンの裏切り』2016年度愛知県美術館/愛知芸術文化センター収蔵作品、20分
②プレゼンテーション・トーク
『栄光と終焉、もしくはその終演 / End Game』日産アートアワード2017
『試論:栄光と終末、もしくはその週末 / Week End』小山市立車屋美術館
③プレゼンテーション・トーク
プロジェクト・アイアス / Project Ajax