カーテンをくぐり薄暗い空間に入ると
巨大な銀河が目に飛び込んでくる。
SCAI THE BATHHOUSEでの塩保朋子さんのインスタレーション
『Cosmic Perspective』
近づいてみると、微細な穴が無数にあいている。
無数の星が集団になって銀河を構成している
その姿が描かれている。
綿のようなやわらかな素材のように見えるが、実は合成紙!
半田ごてを使って微細な穴をあけている。
樹脂が入っていて、温度が下がれば固まる。
そのため、綿のような立体感が生まれる。
半田ごてで穴をあける技法は、塩保さんが自ら編み出したという。
超絶技巧と感性が産み出した宇宙。
壁一面に広がるこの銀河をじっと観ていると、
静かに渦が動いているように感じる。
また、白鳥が翼を広げて羽ばたこうとしているようにも思える。
いつまでもこの空間にいて、対話を続けたくなる銀河。