360°舞台 – 劇団☆新感線『髑髏城の七人』Season 花

髑髏城の七人

豊洲の埋立地に突如降り立ったUFO、そんな感じの現代の芝居小屋「IHIステージアラウンド東京」

劇場の概念を根底から覆すとんでもない芝居小屋です。

髑髏城の七人

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円形劇場というと普通は舞台が真ん中にあって、客席が舞台を囲んでいるもの。
ところがステージアラウンドは、真ん中に客席、周囲360°全てが舞台になっています。
6つの舞台に区切られていて、場面転換の時には座席が回転する仕組み。

舞台を回す必要がないので巨大なセットを作ることができ臨場感倍増。
暗転する必要もないので、映画のようにスピーディに話が展開していきます。

髑髏城の七人

時は戦国時代、豊臣秀吉による天下統一まであとわずか。
しかし、関東に城を築き兵を集め、再び乱世に戻すことを企んでいる男がいた。天魔王(成河)である。彼によって関東の村々は荒らされまくっている。

そこに立ち上がった若者たち。
かつて天魔王とともに織田信長の影武者を演じていた捨之介(小栗旬)、野武士・兵庫(青木崇高)、築城のスペシャリスト集団・熊木衆の生き残り沙霧(清野菜名)、遊郭を仕切る極楽太夫(りょう)、謎の刀鍛冶・贋鉄斎(古田新太)...

様々なスペシャリストが集結したところは水滸伝、
圧倒的兵力に少数で立ち向かうところはスターウォーズを思わせる。
ダークサイドに引きずり込まれ、ダースベイダー誕生を思わせるシーンも登場。
果たしてスペシャリストたちは鉄壁の髑髏城を落とすことができるのか?

役者たちが360°の舞台を駆け巡る様は、本当に関東の荒野を疾走しているよう、そして自分も舞台に入り込み、彼らとともに走り続けているような感覚になる。

3時間半の長丁場が、あっという間に過ぎていった舞台、
現代演劇もここまで来たかと感慨深い。

エンディングも360°フルに使ってめちゃくちゃカッコいいのですが、それは是非劇場でご覧ください。

沙霧役の清野菜名さんが、飛び蹴りまで披露する渾身の演技で輝いていました。


劇団☆新感線『髑髏城の七人』Season 花

作:中島かずき
演出:いのうえひでのり

キャスト:
捨之介/小栗 旬
無界屋蘭兵衛/山本耕史
天魔王/成河
極楽太夫/りょう
兵庫/青木崇高
沙霧/清野菜名
狸穴二郎衛門/近藤芳正
贋鉄斎/古田新太

2017年3月30日 – 6月12日
IHIステージアラウンド東京

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