2018年に、日本に住む人が購入した美術品の金額が2460億円に達し、
前年比23億円増加したことが発表されました。
日本の中にも美術作品を買おうという動きが少しずつ増えてきているようです。
そのような中、IT技術を活用した新しい仕組みがアートの世界にも登場しています。
ここでは、新しい仕組みを紹介してみたいと思います。
スタートバーン「アートブロックチェーンネットワーク」
ブロックチェーンの非改竄性を活用してアート作品に「証明書」を発行します。
この証明書には売買の履歴、美術館での展示、貸出など、作品の評価に関わる履歴が記録されます。
この仕組みを使うと、二次販売、三次販売でも履歴を追うことができ、
売買額の一部をアーティストに還元することも可能になります。
ARTGATE
アート作品をオーナー権として複数人で保有できる会員制プラットフォームです。
有名な作家のアート作品は高額になってしまうことが多く、
個人で手に入れるにはハードルが高くなります。
そこで、複数で保有権を分け合うことで、高額の作品も保有できる仕組みです。
oily by 美術手帖
アートを生活の中でより楽しんもらうための提案というコンセプトで、
美術手帖がオンラインで作品、本、グッズを販売します。
美術手帖ならではのキュレーションで商品を提案します。
ART SCENES
アジアの現代アートの情報をワンストップで提供することで、ARTSYのアジア版を目指しています。
各地で行われるアートフェアとコラボレーションすることで、
フェアに関連する作品を中心にオンラインで販売しています。
ArtSticker
ArtStickerに掲載されている作品に対し、金額に応じたスティッカーを貼ることで、
アーティストをサポートすることができます。
作品情報にサポートした人の名前が掲載されます。
また、スティッカーを送った作品を自分のコレクションとして集めることができます。
アーティストの中には、InstagramなどのSNSを使って自分の作品を販売している人もいます。
これらの新しい仕組みが登場することで、
アートの世界でもデジタル化の流れは加速していくと考えられます。
しかし、アート作品の中には、実物を間近で観ることでその良さがわかるものも多く存在します。
また、私は、アーティストがどのような考えやコンセプトでその作品を創ったのか、
ストーリーを聴くことが重要だと思っています。
アーティストや作品とリアルに出会いたいという要望にデジタル技術が対応していくなかで、
ARのような新たなイノベーションが生まれることを期待したいものです。
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