世界の祝日を俯瞰する – 落合多武「旅行程、ノン?」

落合多武

2月9日まで小山登美夫ギャラリーで行われていた

落合多武さんの個展「旅行程、ノン?」

 

12枚のキャンバスが展示され、12ヶ月を表現しています。

それぞれのキャンバスは色を塗り重ね、

カレンダーのように各月異なる背景色になっています。

 

そして、世界中の国に実際にあるその月の休日・祝日の名前が

都市名と共に描かれています。

世界中の休日・祝日を旅するというコンセプト。

 

また、この作品は、フランシス・ピカビアの作品「L’Oeil cacodylate」(カコジル塩酸の眼)という作品に着想を得たと言います。

ピカビアが目の病気だった時に、お見舞いに来た友人達に

メッセージや言葉を書いてもらった作品です。

 

そのため、キャンバスの中に目が描かれ、

祝日の名前も寄せ書き風。

落合多武

作品制作のために、各国の祝日を調べていたところ、

祝日は、独立記念日のように戦争に関わることと宗教に関する日が多いことに気づきます。

 

一方で、世界を旅行する中で、入国が厳しい国が増えていることも感じさせ、

先ほどの目は、監視の目の意味合いも持つそうです。

 

日本の祝日だけ見ていてはわからないけれど、

祝日は単に休みというわけではなく

その国の歴史において重要な意味を持つ日

国のアイデンティティとも言えます。

 

世界中の祝日を書き出すというように、

俯瞰してみることで

色々なことが浮かび上がってくることを示してくれる

示唆に富んだ作品です。

落合多武

作品の中に書かれたどれかの祝日に注目して調べてみると

その国の歴史に触れることができ、

またまた新たな気づきが得られるかもしれません。

 

Januaryの作品の中に、Moscow, XMASの文字。

ロシア正教ではユリウス暦を使っていてクリスマスは1月7日なのだそうです。

落合多武

落合多武「旅行程、ノン?」

2019年1月12日〜2月9日

小山登美夫ギャラリー

東京都港区六本木6-5-24 complex665ビル2F