京都文化博物館、京都新聞ビル印刷工場跡地で

ARTISTS’ FAIR KYOTO 2019が行われました。

若手アーティストたちが、自分の作品について説明し、

自ら販売するというユニークなアートフェア。

 

京都文化博物館では、明治時代の建物の中に足場を組み、

建築途上という雰囲気の中で作品が展示されています。

 

一人のアーティストの作品がいくつか展示されているので

グループ展のようでもあります。

そして、アーティストが作品の前に立っているので、

気になった作品について、どういう考えでその作品を創ったのか、

どういう手法で創ったのかなど聴くことができます。

アーティストも自分の思いを語る機会です。

 

アートフェアといえばギャラリーが販売するのが一般的ですが、

アーティスト自らが販売する形式も、観る側としては楽しい経験です。

 

その分、アーティストには、自分を語る力が要求されます。

グローバルでは、自分を語れないと相手にされず、日本のアーティストは苦労することが多いそうですが、

このような場があると、洗練されていくと思います。

 

京都新聞ビル印刷工場跡地は、工場だった場所で

巨大空間にレールが引かれていたりして、非日常な場所。

こちらは映像作品が多く展示されています。

場所の力強さに負けずに、ずっと観続けたくなるような面白い作品もあります。

今回私が気になった作家は、自ら絵の具をかぶってセルフポートレートを作成している

新宅加奈子さん、

ひたすら道にチョークで線を引いていく映像の柳瀬安里さん。

 

ここに出ているアーティストは、名和晃平さんのような先輩アーティストがセレクトした人たちだけに、

素敵な作品が多くありました。

 

このような新たなチャレンジが続々出てくれば、

マーケットも活性化して、アーティストの活躍の場も増えていくことでしょう。

 

また、サテライト展示として、 SPRING VALLEY BREWERY京都で

AOYAMA Unlimitedに出ていただいた荒木悠さんの展示がありました。

古い洋館の一室に、荒木さんの静かな世界観が表現されています。

永久保存できればいいと思う、そんな空間でした。

 

ARTISTS’FAIR KYOTO 2019

2019年3月2日 – 3日

会場　京都府京都文化博物館　別館（京都市中京区三条高倉）

京都新聞ビル 印刷工場跡（京都市中京区烏丸通夷川上ル少将井町239）