1951年、日本で最初の公立近代美術館として誕生した
神奈川県立近代美術館鎌倉館、1月末をもって一般公開が終了します。
この鎌倉館を設計したのは、
巨匠 ル・コルビュジエの事務所で修業した坂倉準三、
日本のモダニズムの傑作と言われる建築です。
そんな美術館に名残を惜しみに行ってきました。
初めて喫茶室に入り、
極寒のテラスでコーヒーを飲みましたが、
そこには赤い柱が空を目指していました。
1951年に造られた時は、柱や窓枠は鮮やかな色が使われていたそうです。
その後、落ち着いたトーンに色彩が変更されましたが、
ここだけ、当時の面影を残しているかのようです。
そして手すりがアルミでモダニズムらしさが感じられます。
喫茶室の吹き抜けになっている壁には、
田中岑による躍動感あふれる壁画。
喫茶室の上には、通常公開されていない旧学芸員室があります。
今回特別に公開され、整理券をゲットすると入ることができます。
小さな部屋ですが、採光抜群の明るい部屋、
天井がアーチ型になっているのが面白い。
窓の鍵が昔懐かしい形状です。
探検すればするほど発見があるに違いありません。
建物は保存されるそうですが、是非また公開できるよにしてほしいものです。
そんな想いが込められたメッセージが壁に貼られていて、
多くの人に愛された美術館で会ったことを物語っていました。