都庁空中歩廊で福本健一郎さんの個展が行われています。
トーキョーワンダーウォール賞を受賞した14名の作品を紹介する展覧会の一つ。
長い廊下の壁に、大判のカンバスと、
小さな作品が交互に展示されています。
小さなサイズの作品は、コーヒー豆を入れる麻袋、木、ダンボールなどを
カンバス代わりに使っています。
福本さんが個展をする時は、通常平面と立体の作品両方を展示するのですが、
この場所は平面しか設置できないため、
このような素材を使って立体感を表現しました。
今回の作品のテーマは、壺、花瓶そして女性。
一見、壺や花瓶に見えるけれど、よく観ると顔があることがわかります。
壺のやわらかな曲線に女性の姿が浮かんできます。
古くから、静物画の題材に使われてきた壺と花瓶。
静物でもない、肖像でもない、福本さん独自のジャンルを築こうという
伝統へのチャレンジ!!
そして、生命力を感じさせるもう一つの要素が独特の色彩。
熱帯のように濃い緑、朝靄の海のピンク...
幻想的な色を見つめていると、
時空を飛び越え、迷宮に引き込まれるような感覚をおぼえます。